文と文の論理的関係
文と文との論理的関係をつかまえる
言葉と言葉とのあいだに論理があるように、文と文とのあいだにも論理的な関係がある。言葉から文、文から文章へと、論理的な関係をつかまえることによって、しだいに長いものとなっていくのだ。
ここでは、一文ではなく、二文から三文を扱う。文と語句、文と文の論理的関係をつかまえることが大切である。そのためには、接続語と指示語が鍵となる。
すでに一文の要点をつかまえることについては説明した。文法的には、「主語~述語」に着目すればよかった。
ここでは、短い文章の要点をつかまえてみよう。文と文をつなぐものとして、接続語と指示語がたいへん重要な役割を果たしている。この二つを使いこなすことが、文章を論理的に扱うためには必要である。
【解説】
まず、冒頭に「旅先で受けた親切」という話題を提示している。
以下、この話題をめぐって、筆者が自分の主張を披露する。
筆者の主張=旅先で受けた好意や約束はあてにならない
以下、それを説明するために、対立関係をあげている。「日常生活のなかで出会った親切や好意」が、それである。
さて、設問は指示語の問題である。
「そうした人」とは、直前の「日常生活のなかで出会った親切や好意であるならば、後々まで憶えていて、けっこうマメにお返しをしたりする」人のことである。
次に、選択肢を吟味するのだが、指示内容の要点をつかまえることが大切である。「日常生活のなかで出会った親切や好意」「お返しをする」が、要点。