対立関係
対立関係をつかまえる
自分の主張を筋道立てて説明するために、筆者はそれと反対のものを持ち出すことがある。これが「対立関係」である。たとえば――。
「日本についていいたいから、西洋とくらべる」
「現代についていいたいから、過去とくらべる」
このように、筆者は、自分の主張を「対立関係」を使って論証していく。
なお、他者を説得するには、主張を裏付ける具体例が必要になる。その場合、主張と具体例とのあいだには「イコールの関係」が成り立っている。
【解説】
筆者の主張に対して、対立関係を持ち出すとき、「対比」以外に次の二つが重要である。
(1)対立意見
筆者は自分の意見の正しさを証明するため、対立する意見を持ち出すことが多い。もちろん、否定するためである。
(2)弁証法(アウフへーベン)
対立する二つの考え方があるとする。それぞれ一長一短であるとき、それぞれの欠点を補い、長所を生かすやり方が望まれることがある。対立する意見を高い地点で統一しようとするのが、弁証法である。