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探訪・論理の匠

論理の匠 vol.8

~大阪学園 大阪高等学校 北村恭崇先生~

「論理エンジン」指導の進化

第2部 「論理エンジン」と現代文授業の更なる融合

 「論理エンジン」指導を年々進化させている、大阪高等学校。今年度の取り組みについて、第一部で授業を披露していただいた国語科主任の北村恭崇先生、そして岩本信久副校長、伊東めゆ子先生にお話を伺いました。

初見の文章を正確に理解できるように

―― 授業の進め方が、前回(論理の匠 vol.2)の取材の時とは変化していましたね。前回は、まさに「劇場型」という言葉がふさわしい、秒刻み、分刻みに計算しつくされた授業で、合間に語句や要約のプリントを入れ、いかに生徒の集中力を保たせるかを重視されていました。

北村 そうですね、以前は「さあ、まずはこれをやって……はいストップ。次はテスト、はい回収、では解説」といった具合にいろいろ目先を変えることにより、生徒の脳や意識に対して刺激を与え、集中力を高めた状態で「論理エンジン」に取り組ませていました。
 現在は、重要なところは何度でも、丁寧に伝えることを意識的に行っています。その点で前回見られたときとは、全く雰囲気が違うと思いますね。

―― 「考える道筋」に、よりフォーカスした授業のように感じました。今、「重要なところは何度でも丁寧に伝える」と仰っておられましたが、確かに、授業のいたるところで論理エンジンを学ぶ意味を徹底して生徒に意識させていましたね。

北村 「論理エンジン」は一見簡単な問題から始まるので、「何のために、どうして論理エンジンをやるのか」という目的意識が重要です。最初の新入生ガイダンスの時から、その辺りは徹底して意識付けしています。生徒にはもちろん、保護者に向けてもやりました。

―― 素晴らしい取り組みだと思います。では、「論理エンジン」と国語の授業、特に教科書とはどのようにリンクさせておられるのでしょうか。

北村 昨年度は、「教科書」→「論理エンジン」→「教科書」の順番で定期考査1つにつき教科書の単元を2つ扱い、合間に論理エンジンを入れていました。しかし、どうしても教科書の比重が多くなり、カリキュラムの7割近くを割かれてしまったのです。また、なんとか工夫して論理エンジンの授業の際は、「じゃあ次の教科書では今学習した『イコールの関係』を使っていきましょう」というふうに進めていましたが、どうしても「論理エンジン」がぶつ切りになってしまいました。

 そもそも、「国語という教科で伸ばしたい力」とは何か。突き詰めて考えると、それはやはり「初見の文章を正確に理解できる力」です。教科書中心の授業ですと、年間約10の教材に触れることしかできません。つまり、そのたった10個の文章についての理解度は深まるかもしれませんが、文章を正確に読解するための論理的思考力は身につかないのです。

 「初見の文章を正確に理解できる力」を授業で身につけさせるためには、「論理エンジン」をメインに据えるのが最も効率的ではないかと考え、今年度は定期考査ごとに1つの教科書単元のみ扱うこととし、それ以外は「論理エンジン」を扱う取り組みに移行したのです。

 

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