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探訪・論理の匠

論理の匠 vol.7

~如水館中学・高等学校 森靜先生~

生徒を夢中にさせる"論理の白熱教室"

 瀬戸内海に面し、古くから天然の良港として栄えてきた三原市。海に程近い小高い山の中腹に立つ如水館中学・高等学校は「水の如くなくてならない人になれ」を建学の精神とし、校名はこれに由来します。硬式野球部やチアリーディング部による全国レベルの活躍が有名ですが、東京大学ほか国公立・難関私立大学への進学など勉学面でも素晴らしい成果を挙げており、正に文武両道の校風が確立されています。そんな如水館中学・高等学校に、「『論理』を使って、全ての生徒を国語好きにさせてしまう先生がいる」という噂を聞きつけた取材班は、全国でも珍しい円形の校舎を持つキャンパスを訪れました。

 

 今回の匠は森靜先生。『論理の匠』初の女性の先生です。エレガントで優しい雰囲気を持ちながら、ひとたびチャイムが鳴るやパワフルな授業で生徒を惹きつけていきます。接続詞をカギに論理的関係を発見させながら文章を読み進めていく手法は非常に明快で、なおかつ一方的に説明するのではなく、効果的なタイミングでの先生の発問と生徒の積極的な応答のキャッチボールが、小気味よいリズムを刻んでいるかのようでした。

 

 授業の冒頭、森先生は、逆接を使った一文を生徒に作らせ、一人ずつ指名し発表させます。

 

森 はい。では、いきましょう、逆接。A君。

A君 はい。『今日、僕は自転車で学校に行こうとしましたが、雨が降っていたのでバスで行きました。』

森 はい。よろしい。じゃあ、2人め。B君。

B君 『今朝は忘れ物を取りに戻ったため遅刻しそうになったが、何とか間に合った。』

森 はい。みんな、もう切羽詰まった朝の風景が浮かぶものばっかりですね。さあ、ここで少し叙情的にいってみようか。期待がかかるよ、Cさん。

Cさん ええ~叙情的?(笑)じゃ、ちょっと待ってください。

森 では「叙情的に」を取ってよろしい(笑)。あなたの感性でお願いします。

Cさん 『今朝の天気予報では気温は12度と言っていたので暖かくなると期待していたが、外に出ると寒くて残念だった。』

森 素晴らしい。「残念だった」という自分の感情が込められていましたね。

 

 森先生によると、『昨日は順接だったので今日は逆接』という具合に、毎回『頭の体操』として取り組ませているそうです。生徒自身に即興で文を作らせることにより、論理構造を把握するための重要ポイントである『接続詞の使い方』に自然と習熟させる効果的なトレーニング。生徒たちも楽しんで取り組んでおり、授業に積極的に参加する姿勢につながっているようです。

 このあと、評論文の読解に入っていきます。

 

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