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探訪・論理の匠

論理の匠 vol.5

~志桜塾代表 長谷 剛先生~

最強のプロ国語教師は、平成の吉田松陰だった

- 第3部 心が変わると……。国語はカンタン-

長谷 国語って簡単なんですよ、ほんとに。

―― それはなぜでしょう。

長谷 だって、知識がいらないでしょう。暗記がいらないでしょう。めちゃめちゃ楽じゃ ないですか。その場で真剣に短期記憶を使って解くだけです。毎日単語帳を見て、「覚えなきゃ、覚えなきゃ」ってやらなくて良いのに、現代文は100点もくれるんですよ。楽ですよね。 論理を使えば、古典も漢文も、実はヒントをいっぱいくれているのに、みんな使わない。
ジグソーパズルにたとえると、組み立てる時に、例えば必ず左上から組み立てようとするのと同じですね。1列ができた。2列目ができた。3列目が……って、上から右に向けてダーッと。

でも、普通こういう風に作らないですよね。入れやすい周りの枠を固めてから、分類して作ります。小さい子でも。

―― はい。

長谷 これはずるいことではなく、それを早く、正確にやるための、一つのスキル、戦術ですよね。どう戦ったらいいのかという。

―― なるほど。

長谷 それなのに、先生というのは真面目な人が多いので、左上からワンピースずつ、一 列ずつ組み立てないと気が済まない人が多いんです。
確かにきれいに完成こそするけれど、そんなことを出題者は聞いているわけではないし、それをできない子の方が圧倒的に多いのに、それを押しつけて、「これが理想型です」って言われても、無意味だろうって。
そういった既成概念の破壊からスタートすれば、楽だと思うんですけどね。

―― 先生の、そういう発想に至ったバックボーンって、やっぱりテニスですか。

長谷 テニスの影響が最も多いですけれど、やっぱり不合格になった生徒です。

―― ああ。

長谷 やっぱり、浪人をさせてしまった生徒とかですね。一昨年、補習科生(浪人生が通うコースが島根県では高校内に存在する)を見ていました。
「浪人したらいい」って簡単に言いますが、その子の人生のうち1年分を、本来しなくてもよかった別の経験をさせるわけですから。「いま力がないから」とか言うのは、教員側の論理であって、ずるいと思うんですね。

―― なるほど。

長谷 部活のテニスでも、3年間しかありません。浪人はできませんし。インターハイという一つの目標に向かって、現実的には2年と2カ月ぐらいしかない中で、素人から初めて、この短期間でどれだけ変われるのか、というのを、一方では追求したいっていう気があって。
やっぱり上のステージに行くと、子供って変わるんです。インターハイ見るとか、全国大会見るとか、強い選手に会うとか、そういう風に別の空気を味わうと、人間変わるので。

―― そうですね。

長谷 だから、やっぱり上のステージを見せてあげたい。同じように大学でも、「浪人したらいい」ではなく、だったらストレートに行かせてあげたい。この程度のセンター試験なのですから。

―― なるほど。

長谷 少なくとも、僕は“たかだか”センター試験だと思っています。“たかだか”だから、効率よく勉強して、もっと遊べば? 楽しいこと、世の中にいっぱいあるよ。映画も見ればいいし、恋愛もすればいいし、いろんな経験すればいい。
たかだかでいいじゃない。そうしてあげるのが僕たちの仕事でしょって言う。
よく受験生は暗いとか、親も遠慮するとか聞きますけど――それってやっぱり人として、何かおかしな部分があると思うので、すごく嫌ですね。
だから、何とかして、たかだかセンター試験なのだから、本当に“たかだか”で、きちんと数字が出るようにすべきだと思っています。

―― はい。

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