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探訪・論理の匠

論理の匠 vol.3

~開智学園開智高等学校・加藤克巳先生~

論理エンジン研修会の超人気先生、ついに登場

- 後編「受験対策、そして学校改革」 -(前編はこちら

――思考の筋道を問う発問。生徒の論理的な答え。授業に取り組む両者の姿勢。味わったことのない一体感。そして、ポイントをシステマティックに叩き込む的確な解説――
もしかすると、加藤先生の授業だけで「論理エンジン講義の実況中継」が出版できてしまうのではないか。そんな思いを引きずりながら、取材班は高3のクラスへと向かいます。
ここでは高2の冬に学習を終了した論理エンジンの方法論をベースに、いかに入試問題を解くかという実戦的な授業が展開されるようです。 さて、それでは再び授業をのぞいてみましょう。

冒頭、論理エンジンを振り返る

高3クラス、今日の授業はセンター試験対策の問題が題材です。加藤先生は設問のみにとどまらず、各段落の要点をまとめ、段落の構造を探り、文を要約させる課題に取り組ませようとしています。生徒に取り掛からせる前にまずは先生の一言。

 

加藤 問題は解いてありますね。それでは今から、各形式段落を確認していきましょう。
その前に評論文は久しぶりなので、まずは評論読解のルートを再確認します。

最初は論旨の確認でしたね。論旨とは何か。言い換えると、これは話題であり、すなわちテーマであるということでした。
次に、長い一冊の本から一部分を切り取って、試験問題が出来上がっていくのですが、この部分を切り取ったのは、著者ではなく問題の出題者ですね。

ということは、「ここから出そう」というところと、「ここまでにしよう」というところに意図があるはずです。「ここまでにしよう」というところは、字数制限が理由であったりするのですけど、長い文章中から「ここから出そう」という冒頭部分は、そう決めた出題者の意図が非常に色濃く反映しているということです。なので、冒頭の一段落、この冒頭の一段落を確認することで、その文章のテーマを押さえなくてはいけないんです。

次に行うのが構造の理解でしたね。構造の理解とは、簡単に言うと段落の相互関係です。段落を押さえる時には、この下位概念としての一文単位でも押さえていかなくてはいけないわけですが、いずれにせよ、ここでは「3つの論理」を常に頭に入れて考えていきましょう。

で、段落の構造が見えて、その結果、中心段落がわかる。論理エンジンのテキストではスペースの都合上、中心段落は一つしかないことが多いようですが、こういう実際の文章を見ていくと、中心段落が何個か出てくることがありますので、そういった段落を集約していくことで、最終的には要旨にアプローチしていこう、ということでした。

以上のように関連する論理エンジンのポイントを、復習代わりにまず提示してから授業に入っていきます。
3年生の授業でも「はい、なぜそうなりましたか?」という思考の筋道、根拠を問う加藤先生のキーワードがポンポンと飛び出します。2つの授業で出てくる回数、実に14回。
目を見張るのは、入試問題を解くのに必要な論理エンジンのポイントの的確なチョイス。それだけ緻密に問題分析をされているのでしょう。

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