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探訪・論理の匠

論理の匠 vol.3

~開智学園開智高等学校・加藤克巳先生~

論理エンジン研修会の超人気先生、ついに登場 (4)

- 前編「教材観と実際の授業」その2 -

モチベーションを上げる工夫

―― そうですね。論理エンジンの核ともいえるOSの始めのほうは、簡単な問題が多いので、生徒のモチベーションも上がりにくいかもしれません。指導の際のコツがあれば教えていただけないでしょうか。

加藤 私、高1の現代文では論理エンジンしかやっていないという話をしましたが、実際は、東大や早稲田の入試問題なども、レベルのテーマに合わせて部分的に取り出してはちょこちょこ使っているんです。入試問題は子どもたちに非常に取っつきが良いですね。

論理エンジンの簡単な論理、例えば対立関係を教える際、まず小学生レベルのあの問題を1時間とか2時間練習していきますよね。

次に、私は必ず子どもたちに入試問題を見せ、まずは子どもたちだけの力で解かせます。で、解かせますと子どもたちは従来型の解き方をします。こっちも使う問題は、子どもたちがまんまと引っ掛かる問題を選ばなくちゃいけません。

従来型の解き方をして引っかかった後に、実際に論理を使って、「ここの問題は、こういう風に簡単に解けるじゃない」と見せるのです。すると生徒たちは、「ああ、そういうことなのか」となる。

東大の記述問題ならば、あの枠の中に解答を収めなくてはいけないので、子どもたちに解答のパーツを本文中から引っ張り出させるわけですけれども、そのパーツの引っ張り方でも、なんとなく選ぶと違う言葉を選ぶだろう、というような問題を用意しておく。そして、「ほらこれが東大のパーツだよ」と、イコールの関係、対立関係という論理で解いてみせるのです。それを繰り返すんですね。

―― 論理エンジン研修会の質疑応答の中で、加藤先生が「赤い花がきれいに咲いた」という文章を使って、東大や慶應の入試問題と絡めてご説明されたことがありましたよね。そこに私たちは非常に感銘を受けたのですが、まさに生徒も同じことを思うのでしょうね。

今なぜここを学んでいるのか、その意味がはっきり目の前で分かるから、当然論理エンジンに対するモチベーションも上がる。

加藤 「東大や慶應の問題を使って、君たちにいま教えたような論理を教えると、文章の内容を理解することにだけ、うんと時間を費やしてしまうでしょう。だからそれは時間の無駄なんだ。だから、『論理エンジン』の易しい問題で考え方を学んだ上で、これを入試問題などに活かしてもらう。だから『論理エンジン』がなかったら、これは絶対に分かるようにならないんだよ」というその結びつきはもう毎時間のように言うんです。普通なら、こんな簡単な問題で「本当に大丈夫なのかな」って思ってしまいますからね。

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