HOME >> 論理エンジンとは? >> 学ぶ前に知っておいてほしいこと >> 論理の習熟について

学ぶ前に知っておいてほしいこと

論理の習熟について

週に一回、英会話教室で外国人と話をしても、それだけで話せるようにはなりませんが、留学して一年じゅう英語で生活すれば、だれでもある程度は話せるようになります。これは言葉の使い方に習熟し、意識せず使いこなせるようになったからです。
日本人にとっての論理とは、日本語の規則に従った使い方です。英語習得と同様に、言葉の使い方である限り、習熟しなければ意味がありません。最初は論理を意識するのですが、習熟すると、やがて論理そのものを意識しなくなります。

出口汪『「論理エンジン」が学力を劇的に伸ばす』(PHP研究所)より

私の書いた参考書を使って成績が上がる受験生もいれば、上がらない受験生もいる。
失敗した受験生は当然、不満を口にするのだが、そのなかでいちばん多いのは次のようなものである。
「あの先生の本はわかった気にさせるが、ちっとも力がつかない」
そのとおりである。
私の本を読んで、私が入試問題をどのように読み、どのように解いたかを知っても、次の瞬間に受験生が私と同じ頭の使い方ができるはずがない。
大リーガーのイチロー選手がバッティングの技術を本にまとめたとして、その本を読んだ人がすぐにイチロー選手と同じバッティングができるはずがないのと同じことだ。それは当たり前のことなのに、受験現代文となると、その当たり前のことが怪しくなる。
考えてもみてほしい。一冊の本を読むだけでうまくいくなら、だれも私の講義を一年間受講する必要もないし、高校までの十二年間の国語の授業など無意味といえる。
プロ野球選手は、最初は一年間戦えるように体を鍛え、フォームを意識して練習をする。徹底的に打ち込み、投げ込み練習をして、フォームを自分のものとする。
そのうえで、紅白戦、オープン戦など、実戦練習に進む。だからこそ、そのフォームに習熟し、試合のときは無意識に体が動くのである。
ほかの教科は別にして、文章を論理的に読み、設問に対して論理的に答えるということは、そういうことなのである。くりかえしになるが、論理に習熟しなければ意味がない。
そして、「論理エンジン」は習熟するためのシステムなのである。

このページのTOPへ